2016世界選手権初日(オープニングセレモニー&EV1)
オープニング・セレモニー
通常の3日間進行の大会期間とは異なり、スペイン時間なのでしょうか、今回は4日間で日程が組まれています。今日のオフィシャルプログラムは、午前中に公式練習日&チームリーダーミーティングとオープニングセレモニーがあり、午後に1種フライ正確度種目を行うことになっています。
ホテルから近いアキュラシーコートは、ぴったり10時からの開門です。事前に2300kmも離れたポーランドから運び込まれたコート設備一式が、1種、3種、4種(兼8種)を合計6コート分設営されていました。
同じ時間からスタートしたのが、チームリーダーミーティング兼ジャッジミーティング。今回の大会での特別ルールの確認や運営に関する連絡事項などの報告がありました。昨年のように、大人数のキャンセルが無かったことは当然のこと。とはいえスペインのラファエル、エストニアのドミトリィが参加できなくなったことは残念でなりません。
それらのプログラムの後に行われたのが、オープニング・セレモニー。今までとは異なり、各国の代表がステージにあがり、国旗掲揚・国歌斉唱と進んでいきました。
フライ正確度
ホテルの近くにあるサッカー場に8面のコートを設営して開催されるアキュラシー種目。整えられた芝生のコンディションは問題なし。午前中に撒かれたたっぷりの水も午後には丁度いい感じになっています。気になる部分は海の近くということもあり、フェンスの高さほどのところに風が吹いていること。気にしなければ何のこともないはずなのですが、やはりここにも魔物が住んでいたのです。
日本チームの結果は、加登選手、櫻井選手が2つ外して90点、岡本選手が85点。
仕分けして持ってきたリールの中身が違っていた加登選手、当日の午前中に急遽ラインを新しくセットアップ。手入れが充分でない状態での、ほぼぶっつけ本番で挑んだ予選でした。櫻井選手は最初の3番で厳しすぎる審判のジャッジに翻弄されました。岡本選手は100点を意識しすぎたが故に、いつも以上にフォルスキャストを多く繰り返して自滅。気持ちを切り替えて次の競技に移ります。
フライ正確度種目で優勝を飾ったのは、女子はオーストリアのアレーナ。決して早いペースで投げるスタールではないのですが、他の選手が落としたスコアを100点で守り切ったが故の優勝です。男子はポーランドのパベル。2位のチェコのヤンとの時間差は僅差。集中して投げ切って100点を取った後は投てき台から転げ落ちてでんぐり返しのパフォーマンスも!
今回の1種では、審判のジャッジに翻弄されるケースがいくつかありました。
櫻井選手も困惑した5コートのジャッジは、女子の決勝でも同じような判定があり、選手がスコアブックにサインを拒んで抗議をしていました。そして何よりも大きな誤審が、男子の決勝で金メダルと発表されたのが、明らかに先に100点で終えていたパベルではなく、2位のヤン。ストップウォッチの誤差なのか、集計した数字では、ヤンのほうが時間が短かかったようです。当然納得できないポーランドチームは正式に抗議を行います。加登選手が撮影していた映像にも、ポーランドチームの歓声を浴びながら投てきを続けているヤンが映っていましたので、資料として提供できる用意があることを伝えます。
審判も人間です。判断には間違いがあることもあるでしょう。しかし、どんなケースにおいても、ミスジャッジを起こさせないように投げることこそ、求められる術であり、それがキャスティングというスポーツなのです。
大会2日目は、5種、2種、3種。出遅れた分を取り戻してきます。