第5種目スピニング片手投げ距離種目
2.5mのロッドを片手で振る!
メートル単位ではピンと来ないかもしれませんが、約8フィート2インチ。フライロッドでは普通かもしれませんが、ルアー用のロッドで考えると、シーバスロッドか湖のトラウトやサーモン用ロッド。いずれも両手で扱うダブルハンドが基本です。なのに、それを片手で扱う、というのが現行のルールになっています。遠心力を有効活用するため、リールはロッドの最下部につけています。
リールもいろいろ
競技用というわけではないのですが、ヨーロッパの大会で未だに使い続けられているリールが、TAPリール。不思議な構造のリールです。スピニングリールでは当たり前のようになっている、スプールが上下「しない」のです。スプールが上下しない代わりに、スプールが回るため、綾巻状態になってラインが巻き取られます。いと崩れしにくい状態で巻き取られるため、スプールエッジが無くてもラインがドバっとでてしまうことがない、つまりスプールエッジの抵抗がなくなるため、より遠くに飛ぶだろう、という考えです。
ラインは0.18mm
日本の号数で言うと1.2号相当です。5LB表記のものも、ほぼそれくらいです。先端に0.25mm以上の太さのショックリーダーを付けるため、このラインに強度は求めてはいませんが、心理的にはなるべく細い、できたら0.183mmくらいのラインを探して使いたいところですが、これがなかなか見つかりません。市販されているラインは、ほとんど表記されている直径より太くなっています。0.19mm程度であればいいほうです。100mスプールを購入するよりも、300m巻きなどのボビン売りがお得です。
回転して投げる
2.5mのロッドを片手で投げるとすると、腕だけの力で振るのは至難の業です。回転することで得られる遠心力を使って、ロッドを曲げていきます。100m先が50mの幅のV字コートを背にして一回転半、横に回転するスタイルが主流の投げ方です。タイミング良く振り切ることができれば、7.5gのプラグを無風であれば65m、追い風であれば70mオーバーの飛距離が出ます。とはいえ最初からいきなりこの投げ方は難しいでしょう。正確度種目のオーバーヘッドキャストやペンデュラムキャスト等から試していきつつ、徐々に回転することを覚えていきます。幸いにも今はYouTube等で、実際に投げているところを見ることができるので、充分にイメージトレーニン部をしながら、そしてまずは真っ直ぐに飛ばすことを心がけながら、徐々に力をいれることを試してみて下さい。参考になるYouTube動画へのリンクを貼り付けておきます。2013年の世界選手権の決勝です。ゼッケン50番は日本の加登選手です。