大会レポート:第1回全日本選手権を終えて

先週末に開催された第1回JCSF全日本選手権。数多くの方々にご参加いただき、梅雨シーズン真っ盛りではあるものの、朝から晩まで照りつける日差しの中、無事大会を終えることができました。その大会を支えてくれた立役者でもあるJSC会長の加登さんから、大会レポートが届きましたので、掲載させていただきます。
ご自身も痛めた足を引きずりながらアキュラシーを中心に大会参加されていましたが、何気に4種で95点をたたき出されていましたが、それよりも大会前からの準備、当日の手配、大会後の成績の整理等、運営にご尽力いただいていることを、選手一同、忘れてはならないことであります。
感謝の念とともに、レポートをご紹介させていただきます。
 
 

第1回全日本選手権を終えて    JSC 加登眞二

 
日本キャスティングスポーツ連盟が発足して初めての、記念すべき第1回全日本選手権が千葉県野田市運動公園内お祭り広場にて、執り行う事が出来ました。
時は6月中旬、正に梅雨の真っただ中にも関わらず梅雨の晴れ間に恵まれ、日本各地から選手たちが集まり熱戦を繰り広げいくつのもドラマが生まれた素晴らしい大会となりました。
その熱いドラマを幾つか、種目順に紹介したいと思います。
EV1、二日目の最初に行われた、フライの人気種目であり、また参加人数が多い種目です。この日の最高得点を叩き出した選手3名が、メダルの色をかけるプレイオフに臨みました。3名中2名は常に高得点を叩き出すベテラン勢でしたが、残る1人は新進気鋭の若手、齋藤選手。「もしかしてヤッテくれるか!」と言う期待の中、プレイオフが始まりました。相当な緊張やプレッシャーも有った事でしょう。結果はベテラン勢の壁は厚く、惜しくも銅メダル獲得に終わりましたが、本人にとってのキャスティング人生の中で貴重な経験そして大きなターニングポイントになり得たものになったかと思います。本人も言っていました。「1種が大好きだ」と。これからの更なる飛躍に期待がふくらみます。
EV2、トップと2位との差がわずか「1センチ」と言う結果もさる事ながら、3位と4位に入った若手選手たちのセカンドの記録が、全体のセカンドの記録の中で1位と2位だったと言う事、やはりここでも若手選手の実力が上がって来たなと実感させられます。あまりスポットライトを浴びない部分かもしれませんが、やはりドラマと言うべき事柄だったのではないかと思います。
EV3.4.8。これらの種目はやはり経験なのでしょうかベテラン勢が強いですね。これらの種目、特にEV3.4は5種目総合の要になりうる種目ですので、若手選手には是非とも頑張って頂きたいと思っています。
EV5、この種目こそ沢山のドラマが隠されている、本当に見応えの有る種目ではなかったかと思います。この種目の3投は5種目総合にも全種目総合にも大きな影響を及ぼす結果が生まれます。今回この種目でトップを取った小田切選手、3投ともインコートの見事な安定ぶりで、一人だけ70mオーバーも流石でした。そして2ファール後のラスト1投に追い込まれた選手が3名、もちろん3名とも5種目総合を目指す選手達。精神的にどれだけ追い込まれた事でしょう。日頃の練習や精神的タフさが要求されるこの場面で、見事自分に打ち勝った選手が2名、そして残念ながら3ファールをしてしまった選手が1名…。その後の精神状態には天と地ほどの差が有ったかと思います。されど、これまで国内外で行われて来た試合で、どれだけの選手たちがこの3ファールに泣いて来た事か! 経験して初めて分かる大事な3投で有った事か、骨身にしみた事でしょう。でも大丈夫あなたにはこの先何度と無くチャンスが有るでしょう。その時にこの悔しさを思い出して下さい。
EV6.7.9、さすがに両手投げ種目はベテラン勢がやはり強い。何故ならキャスティングの基本「片手投げ種目」を理解して、そしてそれを両手投げに応用していると言うべきでしょうか。積み重ねて来た経験は、やはり嘘をつかないと言う事なのだと思います。長年に亘って積み重ねて来た努力に敬意を表します。
そしてやはり最大のドラマと言えば総合種目ですね。フライ総合然り、5種目総合や全種目総合を目指して、二日間に渡っての長く熱い戦いを繰り広げ、戦い抜いた選手達全員がドラマの主人公で有ったと思います。
そして、そして、初代チャンピオンとして見事完全制覇を成し遂げた櫻井選手には、その栄誉を称えます。所どころアブナイ場面も有った様ですが、それさえも乗り越える見事な戦いぶりで有ったと思います。本当におめでとうございます。
最後になりますが、参加された選手たちや、何かに付け協力して下さったJSCのメンバー達、「大会の成功を祈ってるよ」と電話やメールをくれたキャスティングの仲間たちに、感謝申し上げます。
ありがとうございました。
 
KATO

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